景気動向指数とは、内閣府が公表している経済指標のことだ。
生産や雇用などの様々な経済活動に関する指標を統合したもので、これらの指標は、「先行系列」、「一致系列」、そして「遅行系列」に大別される。
現在の景気はどうなのか、という現状を把握したり、これから景気はどのようになるのか、という将来を占うために重要な指標だ。
どんな経済指標があるのか見てみよう。
先行系列に含まれる経済指標
先行系列は、その名が示す通り、景気の動きに先行する指標である。
内閣府によると、2020年8月現在、先行系列に含まれる経済指標は、以下の11指標だ。
1. 最終需要財在庫率指数(逆サイクル)
2. 鉱工業用生産財在庫率指数(逆サイクル)
3. 新規求人数(除学卒)
4. 実質機械受注(製造業)
5. 新設住宅着工床面積
6. 消費者態度指数
7. 日経商品指数(42種総合)
8. マネーストック(M2)(前年同月比)
9. 東証株価指数
10. 投資環境指数(製造業)
11. 中小企業売上げ見通しDI
特に、株式投資においては、先行系列の指標はチェックしておきたいところだ。
というのも、株価というものは景気と連動する銘柄が多く、その景気を占う上で先行系列の指標は役に立つからだ。
一致系列に含まれる経済指標
一致系列には、景気とほぼ一致する指標が含まれる。
内閣府によると、2020年8月現在、一致系列に含まれる経済指標は、以下の9指標だ。
1. 生産指数(鉱工業)
2. 鉱工業用生産財出荷指数
3. 耐久消費財出荷指数
4. 所定外労働時間指数(調査産業計)
5. 投資財出荷指数(除輸送機械)
6. 商業販売額(小売業、前年同月比)
7. 商業販売額(卸売業、前年同月比)
8. 営業利益(全産業)
9. 有効求人倍率(除学卒)
遅行系列に含まれる経済指標
遅行系列は、景気に遅れて動く指標を含む。
内閣府によると、2020年8月現在、遅行系列に含まれる経済指標は、以下の9指標だ。
1. 第3次産業活動指数(対事業所サービス業)
2. 常用雇用指数(調査産業計、前年同月比)
3. 実質法人企業設備投資(全産業)
4. 家計消費支出(勤労者世帯、名目、前年同月比)
5. 法人税収入
6. 完全失業率(逆サイクル)
7. きまって支給する給与(製造業、名目)
8. 消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、前年同月比)
9. 最終需要財在庫指数