日本郵政 2017年3月期決算 連結純損益は400億円規模の赤字 豪トール社の低迷受け 民営化後初の赤字|経済ニュース 

2017年4月25日、日本郵政<6178>が2017年3月期の決算で400億円規模の純損失を計上することが明らかになった。

純損失は、2007年10月の郵政民営化以来初めてだという。責任を取る形で、長門正貢社長ら役員が報酬の一部を返上する方針らしい。

日本郵政は、これまで2017年3月期の純損益を3200億円の黒字と予想していた。今回明らかになった400億円規模の純損失により、大幅な下方修正となる。

損失の要因

今回の純損失は、2015年に6200億円で買収したオーストラリアの物流大手「トール・ホールディングス」の減損処理によるものが大きい。

トール社の影響により、2016年4~12月期の営業利益が、前年同期に比べ7割も減ったという。買収にリスクはつきものだが、トール社の買収は現在のところ業績の悪化要因となったようだ。

買収額とトール社の純資産額の差である「のれん代」は、2016年12月末時点で3860億円あったというから、驚きだ。この「のれん代」を見直して全額を損失として計上することにしたために、今回の純損失に繋がったようだ。

つまり、当初予想していた3200億円の黒字から「のれん代」を引いた額が約400億円の純損失となるということだろう。

今回の損失は、のれん代の計上によるもので、一時的なものと考えることができるだろう。しかし、トール社の業績が今後も奮わないのであれば、親会社である日本郵政への影響も無視できないものとなるだろう。

なお、日本郵政の発表によると、トール社の経営改善策として、すでに実施した300人超の人員削減に加え、1700人超の正規職員の削減を盛り込んだという。

 

参考資料:
・徳島慎也、『日本郵政、純損失500億円規模 民営化後初の赤字に』、朝日新聞デジタル、2017年4月25日、http://www.asahi.com/articles/ASK4T3WHWK4TULFA014.html?iref=comtop_list_biz_n05
・『UPDATE 1-日本郵政、豪物流子会社不振で約4000億円の減損損失計上』、ロイター、2017年4月25日